ネイルを楽しむ人の1stプライオリティー

デザインだけではない!ネイルを楽しむ人の1stプライオリティー

あなたのライフスタイルにおけるfirst priority(最優先事項)はなんでしょうか?

今回はネイルサロンへ訪れる女性にスポットを当てますが、この女性たちのfirst priority。もちろん仕事以外のプライベートな部分に限ってお話ししていきますが、”ネイル”というサービスにお金と時間を費やすことができる女性のpriorityはやはり”美容”という部分でしょう。つまり美容という括りで見ればネイルをして美しくなることが本来の目的のはずです。第三者から見れば常時ネイルをしている女性は美意識が高く美しいイメージでしょう。

しかし、施術者やお客様自身はそういった表面的な部分だけでなく、来店してから作品の仕上がりまでトータルで”ネイル”というものを体感しています。表面的には見えない部分を念頭にネイルという美容手段の1つを客観視した時、”美容”という観点に対しての”矛盾”を感じるのも事実です。美容がfirst priorityのお客様の中には同じ矛盾を感じている方も多いのかもしれません。

 

ネイルデザインよりも優先すべきゲストの心理

ネイルデザインよりも優先すべき”ゲストの心理”

ネイルサロンに足を運ぶお客様にとってデザインの好みはあれど、”技術はあって当たり前”これが大前提でしょう。精密な基礎技術を基盤にお客様にあったデザインを提供し美しくなって満足して帰ってもらう。これが定石であり、本来お客様にとってマイナスな要素があってはならないはずです。

しかし、ネイルサロンへ通う女性のうち、施術に不安を抱える女性は少なくありません。誰しもが口を揃えて言うのが”爪へのダメージ”。私が新規顧客に対して過去のジェルネイルに対するイメージを聞いたところ、多くの方がマイナスなイメージも持っていました。

”オフの際に自爪を削るのでどんどん爪が薄くなる”

”爪が薄くなったのでジェルなしではいられない”

”ジェルネイルのオフが怖い”

”ジェルが取れずにオフの時間が長くて疲れる”

ほとんどの方がジェルネイルに対してこのような認識があり、これが当たり前だからしょうがないと感じているようでした。表面的には美しくとも実際は自分の爪はダメージを受けている、これは”美容”という括りからすれば大いに矛盾しており、お客様の心理からしても不安に感じる人がほとんどでしょう。人工物を爪に装着するわけで、薬品も使用するわけですから物理的に考えて全くのノーダメージということは不可能です。厳密にいえば爪表面に絆創膏を貼るだけでもマクロ的に見れば、なんらかのダメージを受けているはずですから。

ただ使用商材などを追及し、お客様の不安を少しでも取り除くことは大いに可能です。そこから生まれる本当の意味での顧客満足度は、あなたのサロンが最も必要としている他店との”差別化”を加速させてくれるでしょう。

 

ネイル美容の原点回帰自爪のダメージ軽減が顧客満足度に

ネイル美容の原点回帰『自爪のダメージ軽減』が顧客満足度に繋がる

様々なアート作品が生み出され、すでに飽和しきっているようにさえ感じられる昨今。そういった現状から他店との差別化を図るには、当然の事ながら”customer satisfaction=顧客満足度”を高めることが定石です。そこで重要となってくるのが”安心感”前述した通りお客様が今までに感じていたほんの少しの不安でも取り除いてあげることがとても大切なのです。

もちろん、素晴らしいデザインを提供することも、お客様との会話においてキャッチャーになることも、1ヶ月間耐久力のあるネイルを提供する技術も、全て大切なことです。しかしこれはお客様にとっては大前提であって、私が思うネイルアーティストのfirst priorityは”不安を与えない”ことです。これは単純にデザインが上手い下手の不安ではなく、”美容”という観点から見た不安、つまり爪へのダメージです。この不安を軽減するために必要なのは”圧倒的なジェルオフ”。今後はいかにこの部分を追及するかで各サロンの顧客満足度には大きな差が生まれるのではないかと思います。

上の写真はジェルネイル装着後1ヶ月、再来店のお客様のジェルネイル除去時のものです。この”ジェルオフ”は追及すればするほどお客様に一番”安心感”を与えられる場面であり、ジェル除去後の爪表面の美しさに感動すらしていただけます。逆に言えば、ここで爪へのダメージが極端に大きく視覚的に美しくなければ、お客様は少なからず不安を感じてしまいます。と言うのも、右手のジェル除去が終わり左手のジェルを除去している際、お客様は自由になった自分の右手の爪を、必ずと言っていいほどじっくり見ています。ここで与える印象が”ジェルがしっかり付きすぎていてたくさん削られたし、爪、ボロボロになってきたなぁ”というマイナスイメージか、”あんなにしっかり付いていたのにこんなに簡単に綺麗に取れてしまうのか”という驚嘆混じりのプラスイメージかでお客様が受け取る”ネイル”という技術サービスに対しての価値観、そしてあなたのネイルサロンに対しての価値観が大きく変化するはずです。

さらには、”不安を取り除く”という点にスポットを当てた顧客満足度の追及、つまりジェルオフの追及は、お客様の爪へのダメージ軽減だけでなく、ネイルアーティスト側にも大きな恩恵があります。時間の短縮はもちろんですが、もっとも体力を要するネイル除去の作業が飛躍的に容易になり、アートの部分により注力できるようになります。

もう一度”ネイル”というもののあり方を”美容”という視点まで下がって一から見直してみることが、今後のネイルサロン運営の鍵となってくるでしょう。

大塚翔太(3D Attacker)




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