カラーを学ぶには配色を知ること!
「カラーを勉強するにはどうしたらいいですか?」大変よく訊かれる質問です。ネイルデザインのために自分の感性を磨きたい。そのための「勉強」をということであれば、私はいつもこう答えています。「配色の勉強をするのが一番です」ネイリストに必要なことは全てそこにあると思っています。調和やトーン、組合せによって生じる効果、配色によるイメージ・・・。現場で必要なことは全てそれで学ぶことが出来ます。色についてはあまり自信が無いな、という方は検定向きに作られたような基本配色についての本を買ってみて下さい。初歩的ではありますが、色相(色味)、明度、彩度、色調(トーン)といったようなカラーを語るときに知っておくべき用語の説明がされていると思います。並べることの出来るチップで配色の研究をしてみても良いです。必要なのはそれぐらいです。それ以上の用語は私自身ネイリストの仕事をするときに使ったことがありません。それこそカラーの専門学校で学んだ「トーン・オン・トーン」「フォ・カマイユ」「ドミナント」などという言葉はお客様には使ったこともないです。ただし、知らない間にその配色は使っていることはあります。
たくさんの色に触れてみる
たとえば「トーン・オン・トーン」。同じ色相でトーンを違えた配色のことですが、「赤、濃いピンク、淡いピンク」この組合せがこれです。色味のふり幅は大きくないので派手に見える赤を使っているとはいえ穏かな印象です。というところまで書いて、配色の名前はどうでもいいや・・・って自分でも思います。むしろ大切なのはその色の並びです。上記の組み合わせも「赤→濃いピンク→淡いピンク」でグラデーションになりもっとも穏かな印象に。これが真ん中に淡いピンクを挟めば赤がとっても強く見えます。現場で必要なのはむしろそちら。同じ色を使っても見え方が違うということがあります。そのようにたくさん見ていれば、知らない間に気付くようになってきます。そしてそれが実践できる感性が身に付いてくるはずです。
世界に一つだけの自分だけの配色
新しいご提案はアートだけではなくカラーでももちろんしたいところ。夏カラーは終わり、秋カラーへスイッチ。でも新色はまだ発売されない時期なので混ぜ色で解消!混ぜ色をしてみると手持ちのカラーが何倍にもなります。たとえば、夏のビビッドなピンクはアート以外には使いこなせなかったカラーでも、淡いイエローを加えてみると穏やかなピンクに変わります。他にもブラウンに混ぜればこっくりベージュに。ワンカラーでビジューも映えそうですよね。まずは理論からではなく多くの色を見てください。配色本のみでなくコーディネイトやテキスタイルなどもいいですね。配色本の他にカラーチャートもお勧めです。パントンのチャートは色の組成もわかるので勉強になります。「綺麗」「好き」「作ってみたい」そんなのを切り抜いてスクラップするのも楽しい作業です。世界に一つだけの自分だけの配色本、それは他の誰でもない自分スタイルです。いつかそれをネイルデザインにしてみて下さい。色がきっと好きになると思います。
(※カラージェルのミキシングは一般的とはいえ、メーカーの推奨する使い方とは異なるものであり、あくまでも自己責任のうえで行っていただきますよう宜しくお願いします。)
竹原千晴(Nail salon tati)
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