爪が剥がれた!そんなトラブルにはチップオーバーレイがおススメ
サロンにいらっしゃるお客様の爪、時には見たこともないようなトラブルに見舞われていることもありますよね。今回はそんなダメージネイルへの施術例をご紹介したいと思います。
被験者(?)は、弊社経理部スタッフの女性。ある日、一日何回も開け閉めする金庫の重たいドアに指を挟んでしまい、右手の中指の先端を骨折。指先は痛々しく腫れあがり、爪は紫色に変色してしまいました。
しかし幸いにもマトリクスは無事だったらしく、しばらくすると新しい爪が古い爪を押し上げるようにして生長してきました。当然、フリーエッジ(爪先)まで押しやられた古い爪はネイルベッド(爪のピンク色の部分)から「剥がれそうで剥がれない」状態となり、ちょっとブラブラしていたんですね。するとある日の検診で、医者からの非情な一言。
「これ、もう取れかけているから取りましょうね」
制止する間もなく、ブラブラしていた爪を「ベリッ」と剥がされてしまいました。
「ギャアアアアア!!!」・・・と、彼女が叫んだかどうか、定かではありません。
トラブルで痛みを伴うデリケートな指先のカバーにぴったり
こんな状態になって帰ってきました。
爪全体の長さは約7mmくらいでしょうか。
無理に剥がされたあとに残った薄皮みたいなものがついている指先は、絶えずヒリヒリしていて、何かが当たるととても痛いそうです。
こういう爪に何か対処法を考えるとすれば、私なら「チップオーバーレイ」を選びます。
チップオーバーレイは読んで字のごとくチップを(爪に)かぶせるという意味ですが、爪噛みなどで傷んでしまったデリケートな指先の皮膚をカバーすることもできます。
爪の状態を整えて、痛い部分を保護するためのベース作りから
では早速手順をご紹介しましょう。
まずはキューティクルケアと爪のお手入れをします。凸凹した爪の表面に作業するので、リフトなどのトラブルにならないよう衛生に気をつけて丁寧にお手入れしましょう。お手入れが終わったら、爪の部分にCalgelのクリアジェルを塗り、硬化します。
①クリアジェルを塗り終わったところ。この1層で、爪の凹凸をなくし、チップをレジンで接着する際に気泡が入らないようにします。
②チップはツルツルの表面には接着しづらいので、ファイルやバッファーなどでツヤをとります。このとき、指先の皮膚を引っ掛けないように注意しましょう!
次回は接着とブレンディングです。
田賀 美鈴(MOGA・BROOK)