見たことのないダメージネイルにも対応OK!
前回コラムに続き、見たこともないようなトラブルに見舞われたダメージネイルへの施術例Vol.2です。
さて、金庫に挟んだ上に医者に乱暴な処置をされてしまった、弊社スタッフ。なんとか爪と甘皮のお手入れを終え、爪の段差を埋めるためにCalgelのクリアジェルを塗り、硬化してチップを接着する下地が完成しました。
剥がれた爪を補強することで、爪への負担と痛みをなくす
チップの接着にはレジンを使用します。この時チップがサイドウォール(爪を支えている両サイドの皮膚の部分)に当たるくらいだと、レジンが皮膚に流れてしまいます。サイドウォールの盛り上がり具合にもよりますが、サイドを少しファイリング(爪の長さや形を整えること)しておくと、接着がスムーズです。
爪全体の長さが7mm程度しかないので、根元を2.5mmほど空けて接着しました。通常はネイルベッド(爪のピンク色の部分)の3分の1くらいをカバーしますが、今回は補強が目的ですから、少し多めに覆いました。
これを粗目と細目のファイルとバッファーでブレンディング(段差をなくす)します。私は80Gか120Gのファイル、240Gのファイル、180Gと240Gのバッファーを使用します。
チップとジェルとの境目があまり目立たないようにはしましたが、上からカラージェルを塗ると隠れてしまうので、多少あっても別に気にしていません。目的が「補強」なので、チップの厚みを残したほうが長持ちするからです。
強く折れにくく、自然な「爪」に見せるには
写真は、サイドから見た図です。なるべくハイポイントの段差がないようにしましょう。
大切なのは、チップの厚みを残すことです。いつもならチップの厚みを残しても、チップの下からファイルを入れ、フロントから見て厚みが気にならないようにファイリングするのですが、今回はそれをすると、デリケートな部分に当たってしまい痛そうなのでやめておきました。ストレスポイントの上にのっているチップはなるべく削らず厚みを残すようにすると、サイドから折れにくくなります。
長さは出しません。ハイポニキウム(爪のピンク色の部分)のみになっている部分を保護したいので、指ぎりぎりの長さに整えておきます。
いかがでしたか?
次はいよいよジェル塗り、そして数週間後の結果をご覧いただきましょう。
田賀美鈴(MOGA・BROOK)