プロネイリストとしての桜を描くには

脱・ワンパターン!プロネイリストとしての“桜”を描くには

毎年春になると、お客様のネイルにも花を咲かせてくれるのが、桜です。

私のサロンでも11年間オーダーされなかった年はなく、今春もネイルをキャンバスにたくさんの桜を描きました。

こんなに毎年描いていると、いつも同じパターンとはいきません。お客様に飽きられてしまいますから。また施術者側だって、新鮮な刺激が欲しいですよね。オーソドックスな和テイストの桜は、もちろん提案し続けていくのです。そこからさらに同じモチーフでも、多様な顔を作り出せるのが、プロのネイリストだと言えるでしょう。

 

こんなにいろんな桜ができる

テーマを与えれば、こんなにいろんな“桜”ができる!

では、どのように同じモチーフで違った顔を考えていくのか?

まずはお客様のお好みのテイストを取り入れて、いくつかのテーマを出していきます。私のサロンを例に、テーマを挙げるならば、こうするでしょう。

1.桜inオフィス

オフィスでも敬遠されないワンポイントアート。

2.サクラ in ポップ

今年流行のイエローやピンクでパンチを。

3.SAKURA in ビター

今年も人気のアースカラーで、珍しい桜を。

4.さくら in スイート

女性が大好きな淡いピンクに包まれるイメージで。

大切なお客様のお好みが思い出せれば、マンネリ化しそうなモチーフも、こんなに違ったテーマを与えていくことができるのです。この作業は難しくはありませんね。ただし、テーマごとにはっきりとしたデザインの差を作ることが重要です。

 

ネイルアートのヒントがたくさん

優れた芸術家たちの作品には、ネイルアートのヒントがたくさん!

次にそのテーマごとに、ガラリと違った顔を作るにはどうしたらいいのでしょうか。それには日々の美的訓練も必要とされます。ポップアートの神様アンディ・ウォーホル、スィートで優しいラインのマリー・ローランサン、浮世絵の天才・葛飾北斎、シュールリアリズムの代名詞ルネ・マグリット。日本では、優れた芸術家たちの展覧会が毎年開かれています。芸術家たちの新鮮な刺激を受けて、ネイルアートのヒントとして生かしていくのは、いかがでしょうか。インターネットや雑誌上に溢れるネイルアートをなぞるのはもう止めです!まずはあなただけの芸術作品を、ネイルの上に咲かせる土壌を作りましょう。

私自身も、ネイル「アーティスト」として羽化したいなあと、今週も美術館にヒントを探しに行きます。

田邉薫(ネイルサロンミニカ・スルガ)




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  • ネイルデザイナー

    田邉 薫

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