ヘアスタイリストという人生を通して伝えたい「愛」について
愛というと、普通は『愛する』よりも『愛されたい』と思う方が大半ですよね。ですが『愛されたい』と願うより、自分から『愛する』ことの方がはるかに素晴らしく尊いものなんです。そのことに気づくことが大切です。求めるよりも与えることの方が大切ということです。そこで考えたいのですが、そもそも『愛されたい』という気持ちはどこからくるのでしょうか?それは、赤ちゃんの時の気持ちを大人になってからも引きずっているからと言われています。つまり赤ちゃんにとっては≪愛されない=生きていけない≫からであり大人になれば、たとえ愛されずとも生きていけない訳ではないので、愛されたい気持ちは必要ないはずなんです。
ですが、多くの人が愛されたいと思うのは、やっぱり寂しいからとか・・・誰からも愛されない自分には価値がないとか・・・思うからなのでしょう。
サロンでの存在感があり光り輝くヘアスタイリストとなるには?
しかし『自己愛』と『自信』を持てば、他人から愛されなくても、他人から認められなくても、怖くなくなるのです。自分が自分のことを愛し、自分のことを認め、自分を信じることほど、強いものはないのです。
このことは現代社会を生きる上で、非常に大きな意味を持ちます。というのも『人の悩み』の多くが、誰かに愛されたい、世の中から認められたい、というものだからです。考えてみると、お金が欲しいのも、地位が欲しいのも、おしゃれしたいのも、ダイエットするのも、他人から認められたいという願望の現れとも言えます。それは『承認欲求』といい、マズローが5 段階欲求説として唱えたものです。
この『認められたい』という承認欲求は、食欲などの『生存欲求』よりも高い次元の欲求と言われますが、自分を高めていきたいと思う『自己実現の欲求』よりは低い次元にあるとされています。と言うのも、自己実現の欲求はいくら強くても良くて、強ければ強いほど自分のプラスになりますが、誰かに認められたいという承認欲求は、強くなればなるほど、自分を苦しめるからです。この承認欲求が満たされなくて、悩んでいる現代人は非常に多いのです。
サロンと自分の成長をリンクさせ強い会社と強い美容師を作るには
その苦しみから解放される唯一の方法が『自己愛』と『自信』を持つことに他なりません。『自己愛』とは、ただの自分好きとか、自意識過剰とか、自分中心の考え方では全くありません。今の自分を認め、受け入れることです。たとえ今の自分が、他人から賞賛されるような何か(地位や容姿や学歴など)を持ってなくても、ただ自分がこの世に生きている、生かされているという存在理由だけで、自分を愛し、自分を尊いと思えることです。
そう思える人だけが、何も持ってない人を愛することができ、相手に何も求めない愛を育むことができるのではないかと思います。そして『自信』とは、自己愛と同じく、生かされている自分に感謝し、たとえ何も持っていない自分でも尊く価値ある人間なのだと信じられる気持ちのことをいうのです。
美容師としての働きがいとは?自らの存在意義を見出して実力発揮
ここまで言うと『自己愛』と『自信』が人生を生きる上で、本当に大切なことがわかりま す。そして愛されるより、愛することの方が素晴らしいことに気付けるのです。自分を愛する=自分を信じる=生きる意味を知ること。
『自分の生きる意味』は『自分と関わる全ての人を幸せにすること』ですが、言い換えると『自分と関わる全ての人を愛すること』となり、自分が愛を100%放射する存在になることが、人として生きる目的なのではないでしょうか?
愛100%の存在とは、自分が『光』になることです。相手に求めるのではなく、見返りを期待せず与えられる存在になりたいものです。あなたはお客様やスタッフ、お店のことを愛していますか?あなたは愛の光を放ち、サロンで輝いていますか?
木村博次(La Bless)