美容師さんとのカラーイメージ共有に必要なこと
みなさんこんにちは!美容師の蓑輪篤です。
オシャレを楽しむために欠かせない「ヘアカラー」。
ですが、中には「初めて染めるけど、美容室でどうやって伝えればいいかわからない。」「染めたけど、思ったような色にならなかった……」という人もいるのではないでしょうか?
そこで今回はリクエストの多い「失敗しないヘアカラーオーダーの仕方」についてのお話です!
ヘアカラーオーダーで失敗しないためには、何よりも美容師さんと理想の髪色のイメージを共有することが大切。
簡単に共有する方法はズバリ、なりたいイメージ写真を見せること。百聞は一見にしかず、やはり写真があると伝わりやすくなりますよ。
「美容師さんとのイメージ共有はこれが一番!」ってそれじゃつまらない……ですよね。それに「写真を持っていない」「ちょうど良い写真がない」なんてときもあると思います。
そんな場合は、言葉で伝えるしかないのですが、初めてだとなかなか難しいと思います。そんなときに毛髪とカラーリングについて、ちょっとだけ知識を持っていると、とても伝わりやすくなります。
それでは毛髪とカラーリングについて簡単にご説明します!
僕がお客様とのカラーリングのカウンセリングの際に、「苦手な色はありますか?」とお伺いすると、「赤(オレンジ)っぽくなってしまうのが苦手です。」と返事が返ってくる事が多くあります。次に多いのが「すぐに色が抜けて黄色っぽくなってしまうんですよね」ということです。
持っている髪の色素は皆、違う
そこでまず、覚えておいて頂きたいのが、「人はそれぞれが元々持っている髪の色素が違う」ということです。
「赤くなりやすい髪」の人は地毛が赤みの色素を多く含んでいます。
「黄色くなりやすい髪」の人は、黄色もしくはうすい黄緑色で地毛の黒髪ができています。
元々生まれ持っている色素なので変えることはできないのですが、それぞれの髪質の対処法はあります。そのヒントは「補色」にあります。
「補色」とは?色相環の対面同士の色の組み合わせのこと
「赤くなりやすい髪」の補色は青緑です。
カラーリングでいうと「マット」とか、「オリーブ」といわれる色ですね。
メイクのとき、肌の赤みを抑えるのに、薄いグリーンの化粧下地を使い赤みを打ち消すことはありませんか? 髪も同じく人気のアッシュ系のカラーリングは赤みをくすませてくれるんです。なので、赤みが強く出る方の場合は、アッシュの中にマット(青緑)をミックスすると綺麗に仕上がりますよ。
次に「黄色くなりやすい髪」の補色は紫です。
「えっ紫……」と思われた人も多いのではないでしょうか。でも大丈夫です。紫を希望の色に10%ほどミックスするんです。
そうするとツヤも出て黄色味もしっかり抑えた色に仕上がります。入れすぎると暗くなってしまうので注意です。
このような知識を持っていると、なりたい髪色にするにはどのような色を入れればいいか少しわかってくると思います。
でも、実際どこの美容室も同じメーカーのカラーリング剤を扱っているわけではなく、例えば、「アッシュで!」とオーダーしても、お店が変われば色は変わりますし、美容師の数だけ無数のアッシュが存在します。これが「思っていた色となんか違う」になってしまうのです。色の視覚的な捉え方って曖昧で難しいですよね。
ここまで、ヘアカラーの知識を簡単に説明してきましたが、やっぱり一番失敗しないヘアカラーオーダー方法は、「色の名前ではなく写真を見せること」。
そして、担当の美容師さんに、なりたい髪色やヘアカラーでの悩みや経験を伝えて、しっかり相談することが大事です。自分の髪のことをわかってくれている、信頼できる美容師さんを見つけておくと安心ですよ。
美容師/蓑輪篤(ALVIVE/CREER)