カラー剤はかぶれる?美容師が知っておくべきヘアーカラーのこと

カラー剤で大量のかぶれが発生?!

前回コラムでは、「カラーリング剤でかぶれるのはなぜか」というお話をしました。
今回は、大量に起きたかぶれについて、お話したいと思います。
では、どうして大量にかぶれを起こしたか?
私がまだ技術者として働いていた頃のお話です。

 

パッチテストもしたのに、なぜかぶれが起きたのか?

その頃のヘアーカラーは、通常のヘアーカラーにヘアーマニキュアくらいしかなく、 トリートメントカラーのボリサージュやカラートーニングが出ていた頃でした。その時に植物由来の天然のヘアーカラー、傷まず、かぶれもないという触れ込みで、とあるディーラー様が売りにこられました。
私は前回のことでこりごりだったので、「これは良い、かぶれない! かぶれるお客様にピッタリだ!」と考えて、事もあろうにかぶれるお客様に「かぶれない全く新しい植物由来の天然ヘアーカラーが出ました。ぜひご来店頂き、試して下さい」とわざわざ連絡までしてしまったのです。
その方々は全部で6名。その方々はその土曜日に全員いらっしゃいました。
もちろんパッチテストをさせて頂いたお客様もいますが、「面倒くさいから、今日やって」という方にはその場で施術しました。
すると、その夜にヘナカラーをした方全員から「かぶれた!」という悪夢のような電話が…なぜ?

 

無知が招いたアクシデント。それ以来とことん調べるヲタクに

その頃の私は知らなかったんです、ジアミン入りのヘナがあることを!
それから私は謝りにいったり、次の日に来られた方に何とか炎症を少なくする方法を探したり、てんやワンや。
そのあと調べまくって、やっとジアミン入りのヘナがあることを知りました。
なんとか皆さん事無きを得て、今も良いお客様となって来て頂いています。
しかし、あの時に学びました。「無知は怖い」ということ。ディーラーさんが悪いわけじゃない、メーカーさんが悪いわけじゃないということを。
自分の無知がお客様に迷惑かけたのだと。だからとことんまで知らないと気が済まなくなり、気がつけば、ヲタクと呼ばれるようになりました。

古根川一弥(SCENEcomplex)