髪の毛にまつわる「うわさ」「都市伝説」 Part.1

美容師が発信する正しい常識

まことしやかにささやかれ続いている髪の毛にまつわるうわさ。本当なの?プロが理論に基づきキチンとお答えします!

雨の日にパーマをかけると、モチが悪い!?

これは古い古い「言い伝え?」ですが、パーマのかかりと湿度には何の関連性もありません。もちろん、雨の日にパーマをかけても、晴れの日にパーマをかけても同じです。昔の人が「雨の日に美容室に行くと、セットが長持ちしない」と言っていた話が「パーマが持たない」にすり替わってしまった様です。

髪を洗った後、ドライヤーで乾かさないと髪が傷む!?

これは最近広まっている都市伝説です。そもそも、髪を高温の熱風が出るドライヤーで乾かさないと傷むという話自体が不可解だと思うのですが、この話の出所はなんだったのでしょうか?おそらく、「髪は濡れたまま寝ると髪が傷む」という話が発端だと思います。髪が乾いていない状態で寝ると、寝返りを打つたび濡れ髪同士がこすれ、キューティクルが剥がれるなど、物理的にダメージを受けます。つまり、乾いてから寝るのであれば、自然乾燥でも何でも良いのであって、ドライヤーで乾かさないと髪が傷むという話は真っ赤な嘘です。もちろん、朝に髪を濡らして、濡れたままお出かけしたとしても髪のダメージには何の影響もありません。

白髪を抜いたら増える!?

これも昔から良く聞く話です。しかし白髪を抜いて白髪の本数が増えるとしたら、髪が薄くなって困っている人はどんどん髪を引っこ抜けばハゲにならずに済む、という理屈になってしまいます。もちろん、抜いても白髪も黒髪も本数は増えませんし、減るわけでもありません。また、白髪を抜いても次に生えてくる髪はやはり白髪です。では、抜いても良いのでしょうか?答えは「No!」です。白髪は抜いても白髪です。同じ髪を何回も繰り返して抜くうち、徐々に毛根が壊れてその毛根からは縮れた髪しか生えてこなくなります。白髪だけどうも生え方がおかしい、縮れている、というケースの大半は白髪の生え初めに一生懸命抜いていた場合です。白髪を見つけて気になる場合は、根元から切りましょう。これなら影響はありません。
やすい秀治(B2C)