髪の根元が黒くなってきた!? 美容師が教えるセルフカラーで失敗しないやり方とコツ

根元が黒くなっちゃった!そんな時の応急処置の方法とは

美容院と予定が合わなくて、「気がつけば髪の根元が黒くなってきた!」なんてこと、ありませんか? そんな時に自分でキレイにカラーができればいいけれど、思った通りのカラーが出なかったり、ムラができてしまったりと、失敗しがち……。
今回は、そんなどうしても美容院に行けない場合の応急処置! セルフカラーの選び方からやり方までを美容師目線で教えます!!

まずカラーをどうやって選ぶのか?
美容室で髪を染めるとき、7割の人は赤味を抑えたアッシュカラーを希望されます。ですから今回はアッシュ系カラーの選び方に特化してお伝えします。

簡単に教えます!
ブリーチをしている人は別として、日本人の髪は赤味が強いです。とにかく緑が強い見本のカラーをお店で選んでください。「ベージュっぽくて綺麗な色だな〜」と思って選んでも、さほど技術がない限り希望の色には染まりづらいです。
緑が強い色を選ぶことで、アッシュな仕上がりになります。詳しくはハイヤマカシのYouTube動画でホームカラーを検索してください!

洋服にカラー剤が付くと落ちづらいので注意してくださいね!

 

セルフでもムラなくキレイにカラーが染まる♪ プロが押さえているポイント

カラーを塗る準備ができましたら、まずは薬を作る前に手袋を付けます!手袋が動かない様に手首のあたりに輪ゴムを1本とめておきます。

【用意するもの】
・ 水スプレー(スプレーボトルに水を入れればOK)
・ 市販のリンスを水で少し薄めたもの(ヨーグルトくらいの硬さまで薄めてください)

では!染めていきましょう!
ここでは1番多いパターンをベースに考えていきます。根元が3〜5㎝伸びていて、毛先の色がはがれている状態です。

【実際に染めていきます!】
① 髪全体を水スプレーで濡らします(水が垂れない程度に濡らします。目的は色ムラを無くすためです)

②中間から毛先にかけて、薄めたリンスを付けます(リンスを塗布し、色が入りすぎない様にカバーリングします)

③次に薬剤を塗っていきますが、このとき手を使って塗っていきます。地肌につかないように指を曲げて円を描きながら優しくシャンプーする感じです。根元から中間に薬剤が溜まるようにしてください。何度もやるとそこまでムラになりません。
ハケで塗る方法もありますが、ハケで梳かすと薬剤が毛先に溜まってしまいます。薬剤が溜まり多く付いているところが最もよく染まるため、ハケを使うと結果根元が染まりません。

④中間から毛先にかけても薬剤を塗っていきます。毛先は色が染まりやすいため薬剤と薄めたリンスを混ぜたものを使います。残っている薬剤5に対して、薄めたリンスを1混ぜます。5:1の配合ですね!よく混ぜたら中間から毛先を手で塗布していきます。

⑤根元側と中間のつなぎ目は毛量もありムラになりやすいので、両手の指で髪を挟みながら、しっかり塗布していきます。耳周りもムラになりやすいので注意が必要です。

⑥薬剤を塗り終えたら、髪全体にラップをして10分間放置します。

⑦薬剤が浸透してきたら根元が明るくなり過ぎていないか中間テストします。できればここでもう一度薬剤を全体に馴染ませたほうが、よりきれいに染まります。ここでハケの登場です。ハケで全体を梳かしていきましょう。梳かした時に薬剤が溜まると思いますので、色の入りが悪い場所に手で置いていくように塗布しておきます。さらに10分放置します。

⑧いよいよお流しです。
まずはシャワーのお湯を髪全体に10秒間かけます。シャワーを止めて、揉み込みます! ここが意外と大切ですよ!薬剤と揉み込むことで、色が安定していきます。
もし付属でアフタートリートメントが付いていれば最後じゃなく、ここのタイミングで付けましょう!

⑨最後にシャワーで全体を流し、通常通りシャンプーをして終了です。

このようなやり方でやると、セルフカラーでもよりきれいに染まるでしょう。1番やってはダメなのが、薬剤を塗布するときに梳かしすぎること。毛先ばかりに薬剤が溜まってしまいます。

 

傷みの原因にもなるセルフカラーの注意点

最後にもう一度、注意点を言います。
それは薬剤がたくさん付いている(薬剤の層が厚い)ところは良く染まるということです。毛先に薬剤が溜まってしまうと、ただでさえ痛みやすい毛先が更に痛んで色が汚く残留してしまいます。

セルフカラーのやり方を紹介しましたが、セルフで行うには限界があります。美容院で正しく染めたほうが痛みは少なく、パーマなどもきれいにかかります。あくまでも応急処置で使用してください。
セルフカラーはコストがかからず、自分の時間でできるというメリットがありますが、問題点は髪が痛みやすいということ。痛みすぎてパーマなどがきれいにかからなくなることもあります。セルフカラーによる問題は、美容師をしていると感じることが意外と多いです。詳しくはハイヤマカシのYouTube動画でセルフカラーを検索いただければ理解していただけるかと思います。

美容院でのカラーとセルフカラーのメリット・デメリットを深く理解して、上手に利用してみてくださいね。

美容師/後藤孝一(ハイヤマカシ)