キレイに髪を染めるなら、ミルフィーユカラー♪

キレイに髪を染めるなら、ミルフィーユカラー♪

ミルフィーユカラーってご存知ですか?

ミルフィーユと言うと甘い感じがしますが、お菓子のミルフィーユではありませんよ。

ヘアーカラーリング技法の一つなんですけど、私が以前書いたコラムの「グレー系カラー」や、カラーミックスのホイルワークなんかも全てミルフィーユカラーでやっています。

ミルフィーユカラーとは、カラー剤を薄くミルフィーユのように重ねるので、そう呼ばれているんです。

 

髪の透明感を出してくれるミルフィーユカラーとは

髪の透明感を出してくれるミルフィーユカラーとは

ではミルフィーユにすると何が良いのか?

まず発色が綺麗です。ヘアーカラーっていうのも、昔中学校の美術の時間に習ったことがあると思いますが、色の三原色によって支配されています。だから混ぜれば混ぜるほど濁ってくるんですね。

ミルフィーユは、ヘアーカラー剤を薄く髪に塗ることで、髪にヘアーカラー剤を浸透させていきます。するとヘアーカラー剤の層ができるんです(図1)。言うなれば薄いセロファンを幾重にも巻きつけていく感じです。だから発色がクリーンで透明感が出るんですね。

余談になりますが、よく「ヘアーカラーの透明感」って言いますよね。透明感ってどこにあるか、ご存知ですか?実はこの透明感の正体は髪に反射した光なんです。それが髪と髪の間や髪の上にオーラのように見えた時に言うんです。

だからカラー剤をいっぱい混ぜれば混ぜるほど色は濁るので、透明感は出なくなるんです。逆に言えばミルフィーユカラーは透明感が出やすいカラーになるんですね。

 

キレイなカラーが長持ちできる♪

キレイなカラーが長持ちできる♪

第2にミルフィーユカラーは色持ちが良いんです。これも色を重ねて塗るということで起きる効果です。

もちろん普通のカラー剤ですから、シャンプーすれば色素は抜けていくことに変わりありません。ところが色を重ねて塗ると、さきほどの図1のようになります。もちろん取れる時は表面から取れていきます。

すると図2(褪色の図)のようになります。ところが色を混ぜた場合、カラー剤というのはシャンプーで落ちやすい色味と変色しやすい色味があります。色を混ぜるとその部分が変化していきます。

図2の左のミルフィーユカラーと右の混合カラーの場合では、ミルフィーユカラーの方は色があまり変わりませんが、混合系カラーの場合は色が青っぽく変わって見えてしまいます。

するとどう感じるか?ミルフィーユカラーは色落ちしたように見えず、混合系カラーは変色して見えてしまうんです。

なのでミルフィーユカラーは色持ちが良いように見えるんです。もちろん色持ちが良くなるのは他の理由もありますが、それはちょっと科学的になり過ぎちゃいますので、またの機会にお話しできれば…なんて思っています。

透明感があって色持ちが良いミルフィーユカラー。一度試してみませんか?

古根川一弥(SCENEcomplex)




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